出版日期:1997-8
ISBN:9784896190017
作者:公田 連太郎
作者简介
易経は、東洋の基本的な古典であり、
人間関係のあり方から
宇宙の現象に至るまでの万般に亘り、
その道理を説いた英知の書であります。
したがって人生を深く考え、
年齢を重ねるにつれ、
この書はいよいよ興味深いもの
となります。
とはいえ、易経は難解を以て知られ、
「多くの解説書を読んだが一向要領を得ない」
「何とか易を理解する方法はないものか」
といった声がしばしば聞かれます。
本書は、このような読者の要望に応えて、
国訳漢文大成その他の訳著で有名な著者が、
八十年の学問と経験を傾けて講述された
不朽の大著であります。
昭和三十三年の初版刊行以来、
多くの読者に愛読され、
「深遠な哲理をこのように懇切平易に
説かれた書は他にない」
「易経理解の最高の書」
と絶賛を博し、
今なおこの書を入手したいという読者は
たえません。
しかし、この数年は紙型の傷みから
これ以上の再版は出来ず、
品切れのため読者にご迷惑をおかけしていた
のが実状です。
また、若い読者を中心に、
旧漢字・旧仮名遣の文章は読みにくい
というご意見も寄せられるようになりました。
小社はこのような事情を考え、
本書を新字・新仮名遣に改め新版にして、
再びこの名著を世に送ることにしました。
旧版の読者同様、
新しい読者もまたこの書により
東洋思想の真髄に触れ、
人間の生き方と世界観の確立に
新しい発見が得られることと信じます。
易をはじめて学ばれる方ばかりか、
広く東洋文化に関心を寄せられる方々の
ご購読をお願いする次第です。
明徳出版社
本書の特徴
１．本書は世上に流布されている単なる
占いのための易学書ではない。
また従来の難解な注釈書でもない。
永遠の古典である易経の全篇を、
これから後の世代の人達にもかかわるように
講話体をもって記された
易経解釈の決定版である。
２.本書は著者が何十年となく
あらゆる人々に講述された原稿と基にして、
新たに筆をとって書下された晩年の代表作で、
深い内容を平易に記述された、
初学の人には無二の入門書であり、
専門人には得がたい伴侶である。
３．易経の重要な約束事は折にふれてくりかえし、
読者の理解を容易ならしめることに
意を注がれてある。
４．序説として易学の沿革、
太極・四象・八卦の説明、
易の原理・約束事を詳述され、
本文中にたん伝・象伝
及び文言伝をおりこみ、
序卦伝は第一巻に、
こう辞伝・説卦伝・雑卦伝は第五巻に編入、
易経の十翼は全て収録されている。