出版社:中央公論新社
出版日期:1999-10
ISBN:9784121701817
作者:大島 清
作者简介
軍事予算の膨脹に抗し、二・二六事件で非業の死をとげた高橋是清は、それまでも昭和二年の金融恐慌や金解禁後の混乱の処理など難局のたびに引き出されて、財政家としての腕をふるった。原敬歿後に政友会総裁となり、子爵を投げうって護憲運動のため立候補し、功成って引退した後にである。名利を離れて、果断で現実的な「高橋財政」を行ない、凶弾に斃れた高橋は、政党政治から軍部独裁へ傾斜してゆく両大戦間期日本の証人である。