希土類少女

出版社:講談社
ISBN:9784062176453
作者:青柳碧人
页数:248页

作者简介

その輝きは、「希望」という名の生命(いのち)の光――“レアメタル生成症候群”という特殊な身体の主人公・冴矢(さや)。限られた時間を生き、その宿命と対峙するひとりの少女の哀しくも美しい物語。
「コミュニティ・マヒトツ」――独立行政法人・日本レアメタル機構の設立とともに造られたこの施設は、“レアメタル生成症候群”(※下記参照)の少女たちが暮らす場所。脇腹からジスプロシウムを生成する少女・冴矢は、その境遇と、死ぬまでの運命が決まってしまったことを呪い、半ば自暴自棄な日々を送っていた。一方、施設の職員である中年男の江波(えなみ)は、そんな彼女に、施設で起きたある事件の参考人として、協力を依頼することになる。次第に距離が縮まってゆく二人だったが、やがて、お互いの人生、ひいてはコミュニティすべての命運を左右する大きな決断を迫られることになるのだった――。
※[レアメタル生成症候群]13歳から25歳までのごく一部の少女にしか現れない。体内でレアメタルが生成される症状のことを言う。症状が発見された少女は直ちにそれを国へ報告する義務が生じるが、その分、家族には政府より今後何不自由のない生活が約束される。しかし、レアメタルを生成する少女本人は、その特殊な身体のためか、長くても25歳までしか生きられず、一生を政府監視下の施設内で過ごさなくてはならない。また、レアメタル生成症候群の少女から取れるレアメタルの純度は、精錬の必要がないほど極めて高く、その安定的な供給力により各種の産業が潤い、日本が再び経済力を取り戻すという大きな成果を得ることとなった。


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